リバーサルフィルムが好きです

PENTAX-KX(メイン)、Flexaret VI。最近ネガフィルム多め。ポジフィルム使ったことないけど現物見たい人にフィルム1コマ送ります問い合わせフォームからご連絡ください。 Instagram:akko0920jp

210923_インスタントカメラでリバーサルフィルムを使う

前回の続きです。

(↓前回)

jerryfish0920.hatenablog.com

 

LomographyのSimpleUseにリバーサルフィルムを充填して撮ります。

細かいことは省略して、実際やった方法のみ書きます。

 

 

●用意するもの

 フィルムを詰めたインスタントカメラ

https://shop.lomography.com/jp/lomography-simple-use-camera-with-color-negative-film

 測光アプリ(私はPocket Light Meterというアプリを使ってます)

 

 

【1】カメラのスペックを確認

 

公称値は以下:他のカメラにも絶対に書いてあります。

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フィルムの感度、f値シャッタースピードの3つの値によってうまく撮影できるかどうかに差がでるので、この3つの値を決めていきます。

いくんですが、インスタントカメラではf値は変えることができません。また一度フィルムを入れたらフィルムを出すまでフィルムの感度も変えられません。なので必然的に、下記1、2の値は固定になります。

そして、フィルムの感度によって適切に撮影できるシャッタースピードの範囲もおおよそ決まってしまうので、★のところの数値が「適切に撮影できる数値」になったときだけ「よく撮れる」になります(数値範囲外のときは後述)

 

 

【2】Pocket Light Meterで撮りたい場所の明るさを確認する

 

アプリ画面を見てみましょう。

 

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(夜の室内で自作クッキー。暗い)

 

① ここは9で固定。カメラの公称値がf/9に合わせる。

  他のカメラでf/10だったら10に、f/8だったら8にする。

② ここは入れるフィルムのISOに合わせる。

  現状、リバーサルフィルムは全部100。

 

この状態で撮りたい風景の「いちばんきれいに映ってほしい場所」をきいろワクに入れる

 

③ ここの数値がおおよそ、120~250程度の数値になったときは良く撮れる

  250~500程度のときは一部白飛びするかもしれないけど撮れる

  60~120程度だと暗いと思うので、暗めになるリスクを承知して撮る

  この数値にならなかったら諦める。

 

つまりこの画像の状態は今回のカメラとフィルムでは撮れません。

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それだけ。

人生取捨選択なのです。無理なときは諦めるかスマホで撮りましょう。

 

他のシーンの例です。

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(他のシーンの例)

左:通勤途中の空き地です。1/320はちょっと明るい。私は明るいめが好きなので、このくらいだったら撮ってみるような気がします。

中左:スマホのカメラは自動調節してしまうのでわかりにくいですが、日陰の壁です。1/30秒露光しないと撮れないくらい暗いので今回は撮れません。

中右:1/500のシャッタースピードが適切、ということで相当明るいです。真昼間なのでそりゃそうな感じですが、夏~秋の真昼間はこのカメラではきついかもしれません。

右:夕方になりました。これ1/125なのか~もっと暗いかなと思っていたのでちょっと意外。でもとにかくこれくらいだと適当に撮れそうです。

 

 

だいたいどんな明るさのときによく写るかは、やってみるとだんだんカンで解るようになってきます。36枚撮る頃には「あ、これいけるわ」「今はもう無理だな」「いや晴れすぎ無理じゃん」とかなんとなくわかるようになっている自分が発見できると思います。

わかるようになったあと、測定して「行ける」って言われたらカンが当たってうれしい、「無理」って言われたらカンが外れて悔しい、というゲームをするつもりで撮り歩きましょう。

 

【3】撮れるもの

 昔撮影したものを紹介します。もちろん全部Simple Useで撮りました。
 さすがにインスタントカメラ(?)で撮った例を見たことなかったのでどんな程度撮れるのか解らずドキドキしていましたが、予想よりもちゃんと撮れました。現像後にすごい喜んでいたのを思い出します。

 

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(会社帰りなので夕方だったけどまだ明るかった)

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(出勤時。初夏の朝07:40頃)

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(お花畑。太陽のほうを向いた空だと明るすぎる)

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(同じ日、同じ場所だけど太陽でないほうの空はいい色で撮れる)

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(さすがに暗すぎた。測定せず適当にシャッター切った)

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(建物の中でも窓の近くはきれいに映る。光がにじんできれい)

 

【4】おわりに

実際の撮影編はこれにて終了です。構えても撮れないタイミングがある、というのがこの種のカメラでリバーサルを撮るということの「できないこと」ではあります。

じゃあ写ルンですではこんなに慎重に撮影する必要がないのはナゼなのか、となるのですが、通常のフィルム(ネガフィルム)は、ちょうどいい明るさでも、ちょっとくらい明るくても暗くてもイイカンジに撮れちゃうというスバラシイフィルムだからです。リバーサルフィルムとはスバラシイの方向性がちがうのです。

 

どっちのフィルムもスバラシイのに、リバーサルは難しいと思われがちです。

 

私は声を大にして言いたい。

Simple Useと測光アプリで使えるフィルムなんて、車の運転の10,000倍簡単だよ!!!

 

(と、運転苦手なペーパードライバーが言う)

 

 

Akko