リバーサルフィルムが好きです

PENTAX-KX(メイン)、Flexaret VI。最近ネガフィルム多め。ポジフィルム使ったことないけど現物見たい人にフィルム1コマ送ります問い合わせフォームからご連絡ください。 Instagram:akko0920jp

190718_サイン本を転売した転売ヤーは、直接関係ない私にまで害を与えたことを認識してほしい

深夜1時半に、眠れないスイッチが入ってしまったので、寝ることをあきらめることにした。なので、前から書こうと思って保留していたことを書く。

 

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好きな写真家さんがいる。

これは、好きな写真家さんのトークショーに行った結果、好きな写真家さんの写真集を見れなくなるという泣きたい事態に陥った話である。

 

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その人の写真を知ったのは3年くらい前で、写真集を初めてみた日に衝撃を受けた。写真コミュニティでできた友人が「すごくいいから見たほうがいいよ」と言ってくれたその写真集は、方向性の定まらなかった私にとって道しるべとなった。ずっと、こんな写真を撮りたいと思っていた。写真家さんに会ったことはなかったが、ものすごくものすごく憧れていた。その気持ちは多分今も変わっていないと思う。

 

その憧れの写真家さんに、なんと会える機会ができた。いわゆるトークショーのイベントだ。あああああやっと会える。やっと会えるやっと会える。すごいテンションで会場に向かった。もちろん、私の憧れの根源である写真集を持っていった。すきあらばその本にサインを頂きたいと思ったからだ。

 

初めてみたその人は、おおよそ予想していた穏やかさと、予想していた以上のファンキーさを持った素敵な写真家さんだった。ちょっと思ってたのと話し方は違ったけど、その人が撮ったらその人の写真に見える。そのことが、ほんとうにすごいと思った。語彙力なくて申し訳ない、、

 

 

トークショーが終わった。サイン書きますよ、って言ってくれたので、当日売ってた本も買い、自分の本も持って列に並んだ。さながら、昔からの片思いの相手にずっと好きでしたと告白するかの如く、その「初めてみた写真集」が私にとってすごく大切だということはお伝えしたつもりだ。いや、求められた訳ではないけれども。

 

サインを書いてもらうとき「名前書きます?」と言われた。私は、サイン会やトークショーなどのイベントに参加したことがあまりなかった。何人かのサインをもらったことはあるけれど、その誰にも「名前書きますか?」と聞かれたことが無かったので私は「えっ。。あ、、ええと、いいです」と答えた。

 

その結果、なんと私は、憧れの方から【転売すんの?笑】と言われてしまったのだ。

 

その言葉は、あまりにも衝撃的だった。

告白した相手にすごい言葉でもって振られたような気分だった。

 

帰り道は、ずっとそのことだけを考えていた。ひたすら悲しかった。冗談だと思う。いや、絶対に冗談だろう。

でも、冗談でも、そんなことを言われたら悲しい憧れの人だ。トークショーの間に、私がへんな質問を投げかけたことは否定できない。沈黙が苦手なので、そういう場では積極的に第1番目の発言者をかって出てしまうことが多いのだけど、まあ質問はうまくはない。それは認める。変なことを言った自覚もちょっとある。申し訳ないと思った。けど。それにしても。。

 

ひとしきり悲しんだあと、次の日くらいになって私は、それを言った写真家さんの側にやっと立つことができた。もしかして、実際に転売されちゃったことがあるんじゃないだろうか。と。

 

自分が作った自分のプロダクトを好きだと思ってくれた人にサインを書いた。

でも、サインを書いてあげた相手がじつはそういう相手じゃなくて、転売を前提として金儲けのために来ただけだった。

それを知ってしまったとき、プロダクトを作った側はどれだけ悲しいのだろう。

もちろん、これは私の想像でしかないのだけれど。

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ネットを介した個人間流通が盛んになって、某メル〇リなどのアプリには御朱印帳などまでどんどん出品されていると聞く。誰かが誰かのためにと思って作ったものが、作ったひとたちの目にふれる状態で転売されていく世界線は、私はあまり好きではない。

もちろんこんな時代だから「サインものの転売はやめて欲しい」とか良心に訴えたところで、やる人は永久にやるし、それをする人たちとはそもそも思考回路が違うので説得して辞めさせる方法なんてないと思う。

 

でもだったらせめて、サイン書いた側にばれないようにやってほしいと思う。転売する人のごくわずかの利益のために、プロダクトを作る人の気持ちが傷つくことは大変な損失だと思う。ものごとを作りだせる人、をわたしは非常に尊敬しているので、そういうヒトたちには不要なショックは受けて欲しくないと思う。

さらに、作る人の気持ちが傷つけば、あとから私のような衝撃を受けることになる人も出るかもしれない。

結局、私はそのお気に入りの写真集を、その会以降開くことができないでいる。