リバーサルフィルムが好きです

PENTAX-KX(メイン)、Flexaret VI。最近ネガフィルム多め。ポジフィルム使ったことないけど現物見たい人にフィルム1コマ送ります問い合わせフォームからご連絡ください。 Instagram:akko0920jp

190511_FUJIのフィルム値上げに寄せて(メーカーさんへの感謝の話)

これは、メーカーさんへの感謝の気持ちです。

 

先日、フジフィルムのフィルムの値上げと、高感度フィルムのディスコンが正式に発表されました。私は、半分以上の割合でフジフィルムのProvia100fを使っているため、フィルム代金は3割値上げです。でもまあ、お金で解決できるうちはまだマシかなと思います。お気に入りのフィルムがディスコンになってしまった人は寂しいだろうな。。

 

でも、私のTwitterのタイムラインには、ほとんど批判の声はありませんでした。今フィルムを使っている人の多くは、フィルムが既に嗜好品であり、供給してくれるだけありがたいのだ、ということを思っているような人が多いようで、嬉しいことだなと感じています。

 

私は、実家から30年前のポジフィルム(もちろん写っているのは私だ!)が出てくる実家で育ちました。つまり、フジフィルムさん、Kodakさんには、私と父との2代に渡ってお世話になっていることになります。つまり家には、フジとKodakのポジフィルムが、それこそ山のようにあります。

(くっさいこと書いてる3年前の記事です)

jerryfish0920.hatenablog.com

 

私は1982年生まれで1980年代前半の記憶はないので、そのころ売ってたらしい家電などを調べてみました。すごい昭和感(いや昭和だけども)

nendai-ryuukou.com

写真用フィルムはだから、このころからあまり姿や形(そして機能は勿論)生産されているということになります。「工場」で働いてるものとして、これは本当にすごいと思う。フィルム作るための材料を作ってくれているメーカーさんも、品質を最低でも維持、そして向上しながら何十年もその製造を維持してくれている。

 

写真の原理自体が最近の技術トレンドとは一切関係ないことだからできる、ということもあるでしょう。でも、技術トレンドに一切関係ないなりに、デジカメの発展に圧迫され、デジイチの発展に圧迫され、ついにフルサイズミラーレスの脅威にも晒され。会社の経営者とか、フジやKodakの幹部の本音を言えば、こんな部門廃止しちゃいたいのが本音だと思っています。

 

でもね、なんとか維持してくれているんですよ。値段が上がるのも私は仕方がないことだと思います。これは完全な妄想ですが、たとえフィルムの値段を3割上げたところで赤字の補填なんて出来ないと思います。でも、部門ごとの採算を見られてしまう会社だと思うので、せめてこのくらいしないと「維持する」とも言えないんじゃないかと思います(株主とか、社外監査役とかにね)。

 

だから、フィルムメーカーさん、本当にありがとうございます。

私は、フィルムで撮られた写真の力を信じています。3年前のブログにも書いたんですけれど、私、30年前のポジフィルム見て涙止まらなくなってました。ポジフィルムの「その場をフィルムに閉じ込めました感」は本物です。絶対他のものには代えられない。マウントされたフィルムを光にかざしたとき、30年前にカメラのファインダーを覗いていた主(父親)の視点をそのまま体感したからです。

 

私たちは、フィルムカメラで写真を撮るとき、ファインダーから光を見ています。

ポジフィルムは、光に透けるフィルムです。

だから、過去のポジを光に透かして見ることは、今そのときファインダーを覗くこととほぼ等価な行為だと思っています。つまり、30年前の撮影者の視点を30年後に追体験できるのです。こんなタイムマシンみたいなこと他に知らないぞ私は。だから私はポジが大好きです。ほんとは花とか撮ってないで人撮りたいなと思ってます。

 

まだ使ってない人は、一度、特に大切な人がいる、という人には使ってみて欲しい。今見てももちろんキレイですが、時間が経つほど宝物になります。

 

Akko