リバーサルフィルムが好きです

フィルム未経験からいきなりリバーサルフィルムで撮ってる管理人によるブログ。リバーサルフィルムの綺麗さを10000人に布教するのが目標。使用カメラはLubitel 166+、Pentax KX。ただ今アメリカ長期出張中(84日間)につきデジタルばかりでごめんなさい。帰国後にフィルムBlogに戻ります。Instagram:akko0920jp

170529_ソール・ライター展に行ってきた

トピック「ソール・ライター」について

 

行ってきたのは5/3頃でもう3週間以上経ってしまうのだけど、思い出せば思い出すほどまた見に行きたい、氏のカラー写真の部屋に埋もれたい、と思っている自分がいる。仕事の都合で7月末まで海外にいるのでかなわないのだけど、とりあえずは2018年に大阪に巡回するという噂を聞いてほっとした。けれど、会場が違うということは展示の並び方が変わるということだと思う。すると、あの壁やあの並びが(ネタバレになるので伏せる)なくなるかもしれないので、今、行こうかどうか悩んでいる人は、大阪に巡回するのを待たずに行ったほうがいいと思う。また行きたくなったら両方行ったらいいのですよ。

 

私は個人的には旅行先で写真を撮るようになってからカメラにはまったので、当初、旅行先で風景ばかり撮っていた。しかし、絶景写真ブームで世の中に絶景画像(あえて写真とは言わない。だって盛ってるし色いじってるし)が流通するようになってから、写真って何なんだろう、って悩むようになった。自分なりに考えた結果、人に見せてすごいといわれるものは私にとってあこがれてではあるけど大事ではないと分かった。私は、目に見えない知らない誰かのイイネよりも、私の手の届く範囲の人を写真で楽しく、というのが自分に合っていると分かり、友人の家族とか子どもとかを撮るようになった。もちろん撮らせてもらったデータは進呈している。そのうちいくつかは、友人の家でプリントされ、友人の旦那さんの携帯のデスクトップになったりしている。

 

そういう結論が出たころ、ソールライターの映画のチラシを行きつけのギャラリーで見つけた。その時のチラシにも、今回の展示で最も有名になっているであろう「雪」の写真が使われていて、あまりの格好よさにすごく心が動いた。けど、当時とてつもなく忙しかったので流れてしまい、1年後のソールライター展まで、ソール氏の作品に出合うことなく過ぎ去った。

 

今回行ってみて、なんで去年のうちに映画を見に行かなかったのか、Early colorを買わなかったのか、っていう後悔が渦巻いた。それほど、私にとってソールライター展はステキだった。まず、

・不思議なことは身近で起こる。何も地球の反対側まで行く必要はないんだ。

この一言に私が写真に対して探してた答えがあった。特別な場所に行くから特別なものが撮れるのではない、毎日何かしら、身近に楽しいことは起こっているのだ。強い刺激(旅行先)の前に目がかすむけど、注意深く回りを見たら、ほんとうにいろいろある。

 

同時に展示されていた水彩画の解説には「氏は小さいサイズの水彩画をよく書いていた。これは、見るものが作品に向かいあったとき、自分だけからよく見える(たくさんの人が同時に見られない)ことによって、作品と鑑賞者の間に特別な関係を作っている」みたいな解説があって(すみません、メモが手元にないので曖昧)、これは私がここ1年抱いていた疑問である「なぜポジフィルムの原板が心にぶっ刺さるのか」という疑問に対する答えのように見えた。

 

結局、展示スペースを2周して、映像展示2本をそれぞれ3周みた。ソール氏がお話している場面と、ソール氏のスライドを映写機でカシャンカシャンやって撮った動画、つまりスライド上映会である。カラー写真のパイオニア、といわれた人の展示の割には館内モノクロ多いなあと思っていたが、映像展示のスライド上映でひっくり返された。カラー作品のほうがたくさん展示されていた(映像含めれば)。スライド上映はできればもうあと3周くらい見たかったけど、閉館時間でアウト。

映像展示はすごくよくて、私は氏のスライドがスライドとして上映されるのを見たかったし、スライドには、ずっと見ていられない面白み、作品が流れていく面白味があるので私もやりたいと思ったし、流れていく時間にのせて

「そのカラー写真が撮られた60年前、70年前が現実にあった」

というのが心にすごく残った。 そんなに昔の写真だと、教科書などで見る戦時中の写真などはほとんどモノクロで、どこか遠い世界、今と切り離された世界のように思っていた(この「切り離された」という単語は友人とFBで相談した結果友人が発した。友人サンクス)。

でもその時代にも、きれいな色の服をきてショーウインドーを覗くブロンドのお姉さんは確かにいて、髪を切ろうかどうか理髪店の前で考えるブロンドのお兄さんは確かに居たのだ。そんな当然なことを、氏のカラー写真は思い出させてくれて、ずっと続いているこの世界ありがたいなあと、展示会場を出て思ったのである。出てきたら、心がホクホクしていた。もちろん図録も買ってきた。early colarは帰国後にお買い上げするつもりである。

 

感化されすぎかもしれない。私はそこそこ感受性が強いと人から言われるので、見に行ったとして、どれほどのことを人が感じるかは私にはわからない。だから誰にでもおすすめできる訳ではないけれど。

けれど、私はいま、写真1枚を撮るのに手間もお金もかかり、なんでもかんでも撮れた訳じゃない時代に、こういう美しい風景を自分の周囲から見つけ出した氏にはもう尊敬しかない。自分がいかに「ぼーーーっと」生きてしまっているかを痛感するに至り、まずはカメラをしょっちゅう持ち歩くことから始めよう、って、思ったのである。

(となると、持ち歩くに適した小さめのカメラがほしい、となるのだが、それはまあまた考えることとする。。。)

 

 私は、展示を見に行けて、ものすごくよかったと思っている。